最期の時/改

死辺(しへん)に
近い地で
最後の時の訪れが
近づいて
切り刻まれた
淡い希望の欠片
全てを消し去る狂気
という時の流れに

消え行く全ての想い
消え行く救いのすべ
消え行く全ての残影

邪気狂気魑魅魍魎
地獄死海
不快死辺彷徨遠灰
闇夜帰依
戦場行先見無意識
苛蓮殺戮
海辺潜続気付惨禍
流沿清濁

消え行け
全ての呪われた地
消え行け
絶望に満ちた世界
消え行け
全ての救われぬ夢

海辺に近い地で
戦場に
多数の死人
(しにびと)が
押し寄せて、
戦いに敗れた者達の
亡骸を葬り去り

消え去り行く
生者の嘆き
消え去り行く
死への誘い
消え去り行く
生への期待

淡いひとときを
過ごして
もはや何もかもが
消え去り
行く時の流れに
もう何も
期待できない

全てはあの時から
理解できたはず
死への誘いはずっと
前から気付いていた
嘆きさえ叫べずに
ただ滅びを
待ち続けて
数年前から
表情さえ失い