朱色に染まる
古えから伝わる呪法
呪縛から解き放たれるには
この世界から消え去るしかない

不条理を正す為に
この世界へ舞い降りたが
何一つも変わらない
変わろうともしない
そのような日々に見切りをつけたい

自らの心も朱色に染まり
取り返しのつかない状況に
自らも巻き込まれていく

輪廻が許されるのであれば
転生先が未来のある世界である事を願いたい
朱に染まった自分には最早救いの術は無い

全てが朱に染まった今宵
魂となって抜け出る自身に気が付き
最期の知らせを囁かされた
絶望に覆われる地から離れ
夜明けに朱の呪縛から解き放たれる

社にある祠の前で誓う
不条理な世界の一掃と新たな世界の創造
幸せは待っていても来てはくれない
自らの手で幸せを手に入れる為に
今朝、朱の世界に永遠の別れを