滅びゆく生命の灯

忘らるる架の世界に降り注いだ災厄により
架の世界に生きる全ての生き物に対し
最後の審判が下された

数字を刻印された生物以外は全て滅殺された
全て例外無く・・・

忘れゆく架の世界に消えてゆく想いに
何かを託して、刻印されなかった生物は
全て消え、魂だけが架の世界を彷徨う

滅びゆく生命の灯がいま消えようとしている
全ての例外無しに・・・

明けゆく朝に祠の社に辿り着いた
多数の生命の蝋燭に囲まれ、
刻一刻と刻印されていない生命の灯が
一つ一つと消えて消えてゆく

彷徨える魂となり、架の世界を駆け巡る
最期に一声すら掛けられず、
消えなければならない不条理に
苛まれる凄惨な宿命に翻弄される魂

避け逝く魂に何かを託して
次々に生命の灯は消え逝く
浄土に導かれるまま
今宵で自分の魂も最期を迎える

忘らるる忘却の彼方に
全ての期待を抱き
微かに芽生えた想いに
新たな世界を垣間見て
明ける朝に魂は解き放たれて