架の月に冷め遣らぬ
古えの教え
架月に満たぬ
静寂に身を遊ばれ
やがて己の身を滅ぼすことを知る
架の月に秘め遣らぬ
戒の教え
霜月に満たぬ
静寂に身を滅ぼす
やがて己の身を消し去ることを知る
最果ての地からあの世へと
生還され今宵は藻屑となって
ただこの世から消え去る
青白い静寂に精霊に苛まれる
邪気が身体中から全て消え去る
赤い紅蓮の炎に全てが包まれる
八代に還り逝く葉桜の香り
桜の下に佇む穏やかな風に呑まれ
今宵ようやく永遠の眠りに付ける
一生消えない傷をずっと背負い続けて
十字架のように動かない身体に
そっと満たされない魂が宿るから