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架の世界に秘め遣らぬ八桜の夜

架の月に冷め遣らぬ
古えの教え

架月に満たぬ
静寂に身を遊ばれ
やがて己の身を滅ぼすことを知る

架の月に秘め遣らぬ
戒の教え

霜月に満たぬ
静寂に身を滅ぼす
やがて己の身を消し去ることを知る

最果ての地からあの世へと
生還され今宵は藻屑となって
ただこの世から消え去る

青白い静寂に精霊に苛まれる
邪気が身体中から全て消え去る
赤い紅蓮の炎に全てが包まれる

八代に還り逝く葉桜の香り
桜の下に佇む穏やかな風に呑まれ
今宵ようやく永遠の眠りに付ける

一生消えない傷をずっと背負い続けて
十字架のように動かない身体に
そっと満たされない魂が宿るから

終止符が訪れる日

キミとの幸せな一時が…
ゆらりと終焉を迎える

付き合えていた頃はその前兆さえ感じられないくらいお互いに幸せを感じていた
そう…数年経てば、
キミと永遠にいられる…
そんな想いが抱けるくらい至福の一時を過ごしていた

かつての辛い過去を全て洗い流し、新しき未来へと、
共に駆け巡ろう

…初めて結ばれたときに
お互いにそう想いを寄せていた

いつしか、見えぬ邪気満ち溢れる力に二人のサダメは翻弄されていた

懐かしむ一時も返り見せぬ永遠に引き離される二人

数年の時を経て、輝く聖夜が訪れた
神々しい美しいキミに久々に再会した
抱きしめ合う二人…
…お互いにようやく幸せな日々が訪れた
…そう永遠に…

誘う千年の時を経て…

海の潮の満ち引きが全てを物語る

千年の時を経て離れ離れになった想いがようやく一つに導かれる

もうお互い離れることの無い想いを二人で永遠に確かめ合う

忘れ去る忘却の彼方に

微かに見えた時の彼方に
夕暮れの夜がそっと近付く

いつか忘れ逝く永遠という絆
千年の時を得てようやく結ばれた絆も
儚く綻び辺り一面に消え去る

流され逝く流氷のように
海水に消え逝く微かといえる光影

大切なキミから消え去れなくてはならないサダメを受け今宵で夜更けの地から消え去る

懐かしさを垣間見る間も無く
言われなき罪状で捕われの身と化す
身体から地に返り逝く
桜が辺り一面に降り注ぐ雪のように
蓮の花が咲りゆいた

古代の頃より忌まわれる
避けられる
耐え難き呪いを全身に終始受け続け
今宵で最期のときに
終末の誘いを

終末に誘われる
血塗れの夜
血塗られる術
傷だらけの身体から
魂が消え失せた
来世に願うまだ見ぬ最愛のキミへ

2007/07/07

振り返りし七夕の夜
微かに微笑む君の笑みに
いつしか張り詰めていた心も穏やかな心へと変わりえた

新たな夜に神々しい光の輪につつまれる
社に帰り行く永久の一時に永遠を誓い合う二人に
祝福の光が舞い降りる

きっと永遠に惹かれ合う二人で居続けるだろう
きっと永遠に素敵な日々を過ごせるだろう

7年前に観た回想が御霊のように駆け巡るから

明日には消え逝く世界

架に消え逝く世界
辺り一面火ノ海に消え逝ける刃に被われた夜

懐かしみの狂気に消え逝いた
哀しみの夜更け

今宵で哀しみの漂う世界から
魂となり消え逝ける

いつかきっと再会出来るはずだった君にさえ会えない
もはや僅かに抱いていた期待は薄れ完全に消え逝けた

もはや永遠に訪れない
未来へ最期の期待を抱かせて
永遠に魂は消え逝く…

最後に君に会えるとき

僅かに願う君と再び過ごせる日
微かに薄れ逝く生気を掲げながら
今日まで何とか生き長らえていた

それも今宵で終わりを迎える
いつかしか懐かしむあの頃に
静寂の時が訪れる

永遠の眠りが近いと
天より使者が参った
失われ逝く身体から…
そっと、魂を静かに取り出す

意識が徐々に薄れ逝く
僅かに宿る生気を纏う
今宵で今世との別れ

永遠に別れを告げる前に
一目でも君に会えたらと切に願う

初めて出会った時から
素敵だと思える大切な人
それが君だった…

海より帰りし頃
海辺と君と結ばれた
そっと…抱き寄せる
永遠の時を過ごせるかのように

悲しみの舞う生気薄れる五月雨の夜

君を失うその時
悲しみの舞う木の葉の
散り逝く姿に気が付いた

生気はもはや薄れ逝き
雪解けの夜を最後に
自らの姿を消す

為す術さえない
この世の術
無きに在らずの畝乱れの夜

嘆き悲しむ姿さえ
架今見せず
架の社に囚われる
辺り一面の静寂に実を包まれる

安らぎの時さえ感じさせぬ
永久の呪縛に身を縛られる

悲しみを人に見せない何かを
感じ取る避けられぬさだめ
刃に刻まれる生死の境
地の果てに彷徨う救われない魂

魂となって駆け巡る
死への誘い
今宵君と永遠の別れとなった地で
まだ早い生涯を終える
君のいない世界にひたすらい続けても
何も変わらない
このままでは悲しすぎるから…
今宵で全てを終えたいから
消えたいから…

架に張り付けられた夜

懐かしみさえ消える各月の夜
明日に消え失せる辺り一面の暗闇の夜

壊れ逝く夜に
術すべの無い哀しき夜に
壊れ逝く世界に
光り差さぬ暗闇の世界
絶望に浸たる
意識の無い一時
安らげぬ夜に
姿を消す刃塗れの血まみれの身体

身体に刻まれる傷
幾つかの呪いと
呪縛をこの身体に焼き付けられて
刃に消え逝く精神と時
傷付き傷付けられる身体と精神
次第に病んでいく精神と身体

明日に迫る最期の時
待ち続けるあの時に戻れる時
その時にさえ戻れたら…
この荒んだ世界から消えてしまっても構わないから…

LAST FAILED

最期が訪れた日
深く傷付いた身体から
魂が抜け出る

いつか恐れ行く
最期の日に
深い霧に覆われた
刃に研ぎ澄まされた
追い詰められた精神に
深入りするものを切り刻む

懐かしく微笑む
在りし日
いつか夢見た夢は
ずっと叶わぬまま
望まない未来
望まない最期を迎える

微笑み返す表情に
見えた先は
懐かしき在りし日とは
考えられ無き未来

終末はすぐ近くにまで来ていた

魂の抜け出るそのときに
精霊が傷付いた身体に宿る
穏やかな表情を見せるそのときに
少しずつ傷付いた身体が癒え行く
ことに気が付いた

永遠に振り返るあの季節へ
零にならない幸多き未来
霧の様に消え去れない
一欠片の輝き
切なく淡いひとときに
省みぬ過去の在りし日